アレキサンダーファン
2006年10月掲載
プロフィール
阿部雅人 阿部 雅人
福島県出身。東京芸術大学音楽学部卒業。在学中に東京フィルハーモニー交響楽団に入団。
ホルンを永沢康彦、大野良雄、守山光三、千葉馨の各氏に、室内楽を山本正治、中川良平の各氏に師事。
東京文化会館推薦音楽会出演。96年に福岡、97年に福島でリサイタルを開く。
現在、新日本フィルハーモニー交響楽団団員。東京ホルンクラブメンバー、東京ミュージック&メディアアーツ尚美講師、日本ホルン協会事務局長。
アレキサンダーホルンアンサンブルジャパンメンバー。
第12回 達人の息吹


一年に渡り書いて来たこのワンポイントレッスンも、ついに今月で最終回となりました。
自分なりに今まで考えて来たことを書いてきたのですが、いかがでしたか?
これまでの12回のレッスンでは自分の考えや伝えたいことを全て書ける訳もなく、だいぶデコボコな内容だったかも知れません。また、何を書いているのか分からない方も大分いらっしゃったのではないかと思います。

言葉で表現することの難しさと、自分の語彙の無さを痛感させられた一年でもありました。

もっと簡単に誰にでも分かるように書ければいいのですが、実際に文章では音を聴けないですからね。言葉にすると長々となってしまうことでも、音を聴いたら誰でもすぐに理解できることは多いと思います。

ということで、私からの最後のレッスンは、「出来るだけ生の演奏を聴き、身近で体験しよう」です。

これはもちろん巷にあふれている演奏会に足繁く通ってもいいのですが、本当に実感できるのは、プロと一緒に吹くことです。

とは言ってもそんな機会はめったにあるもんじゃありません。でも、サマーキャンプに参加したり、個人レッスンを受けたりすれば、不可能なことではありません。

たぶん何回もの演奏会に足を運ぶのとは違う発見があるはずです。

演奏を聴くだけでは、自分の音を客観的に判断出来るようになるのは難しいし、また一人で練習していても、なかなか音の本質は見つけられません。

本当にうまい人と一緒に音を出すと、その違いは歴然としてきます。

その差を埋めるように練習していくのです。

ですので、違いの分かる耳!を身につけなくてはいけません。何が良くて何が悪いのかの判断がつかないのでは、それこそ雲をつかむようなものです。
反対にその違いが分かった時に、これから何をしなければいけないのかが明確になることでしょう。

最後に。
ワンポイントレッスンと称して色んな技術論を書いてきましたが、技術は音楽を表現するための一つの手段に過ぎない、ということをお忘れなく。
音楽は、またその人の人間性です。

人間的に、特別に素晴らしくなければいけない、とまでは思いませんが、やはり音楽にもお人柄は反映されると思います。

「音を磨くのと同じように、心を磨く努力を常にしなければならない」と、自分自身への教訓も含め、一年に渡ったこのワンポイントレッスンの筆を置きたいと思います。

皆さんどこかでお会いした時には、気軽に声をかけて下さいね!

それではお元気で〜。


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